日本で高い人気を誇るスポーツ
日本の文化は数世紀に渡って世界の他の国々から孤立していました。しかし19世紀に開国してからは、外国から様々なスポーツを受け入れるようになりました。驚きなのは、それらの多くが現在も日本のトップスポーツであるということです。では、その中でも特に日本で人気の高いスポーツを見ていきましょう。
ボクシング
ボクシングは、1854年に日本に紹介されました。大関力士の小柳常吉がボクサーとの対戦相手に選ばれ、総合格闘技のような形式で試合が行われました。初のエキシビションマッチが行われたのが1887年で、そこからボクシングの人気は高まっていきました。
日本のボクシングの父と言われているのは渡辺勇次郎で、彼は16歳からカリフォルニアでトレーニングを始め、日本に帰国後1921年に日本拳闘倶楽部を創設しました。以来、ボクシングクラブ、連盟、協会は増加の一途を辿っていきました。しかし、世界タイトルを獲得した日本人ボクサーはごく少数です。
オートレース
オートレース競技は1920年代から日本に存在していました。しかし、1936年に多摩川スピードウェイが作られるまでは、専用トラックはありませんでした。本田宗一郎も初期の選手の1人で、ご存知の通り後に自分の名前を冠した自動車会社を立ち上げました。起業した後、ホンダは鈴鹿インターナショナルレーシングコース(鈴鹿サーキット)を1962年に誕生させました。鈴鹿サーキットでは、F1をはじめとする数多くの主要な世界選手権が開催されてきました。後に三菱が富士スピードウェイを誕生させ、以来これらのサーキットではあらゆるビッグレースが開催されてきました。
テニス
テニスが日本に伝わったのは、1878年だという説が有力です。横浜の山手公園に、外国人向けにコート5面が作られたのがこの年でした。ジョージ・A・リーランドが西洋式の体育を導入するために日本に招かれたのも同じ年で、彼の紹介によって日本でテニスが幅広く人気を獲得したと考えられています。しかし当初は軟式用のボールが使用されており、ソフトテニスは1つのスタンダードとして日本に定着しました。
それ以来、テニスは日本で最も人気の高いスポーツの1つであり続けています。また、日本にオリンピックの初メダルをもたらしたのもテニスでした。また、テニスを題材にした漫画「テニスの王子様」も人気があり、累計発行部数は5,000万部を超えています。
日本の文化と歴史は数世紀に渡って隔絶されていましたが、19世紀後半に流れが変わりました。世界に向けて開かれた日本は様々な文化的影響力を獲得し、数多くの国際スポーツで高い実力を示しています。ご紹介した3つのスポーツの他にも、サッカー、ゴルフ、野球など、人気の高いスポーツは数多くあります。